おむすびころりん愛知の活動

2018年度 多言語読み聞かせの活動(読んだ本、感想、ルーツとなる国)

おむすびころりん愛知は外国につながる子ども達に絵本の読み聞かせをしています。読んだ絵本のその時の様子や読み手や子ども達の感想を少しご紹介します。

おむすびころりん愛知は外国につながる子ども達に絵本の読み聞かせをしています。読んだ絵本のその時の様子や読み手や子ども達の感想を少しご紹介します。

Contents

2018年度5月の読み聞かせの様子

おにぎりたべよう (五味太郎 童心社 紙芝居)

「おにぎりたべよう きのうえでたべよう」木の上でたべようという考えは五味太郎さんが男性だからかなと思った。私の作るおにぎりは残念ながらおいしくなかった。家族には申し訳なかったが、あとで理由が分かった。固くにぎりすぎていたようだ。そんなことを思いながら読んだ。

子どもたちは紙芝居の中でおにぎりが転がって行ったり鳥に取られたりする話を楽しんでいるようだった。 新しい男の子が加わっていた。少し日本語が理解できるそうだ。大きい子たちのために準備していく本を考えないといけないと思っている。

ごきげんのわるいコックさん(まついのりこ) 童心社 紙芝居

子どもの笑顔を引き出すことのできる本当に素敵な作品だと思う。紙芝居を見ながら子どもも大人も参加できることがこの紙芝居のよさを広げているのだとあらたっめて感じた。

10歳の女の子の周りに小さい子たちが集まり本を楽しんでいる姿が見られるようになった。特に「ぴょーん」は絵だけ見て跳ぶことができるので皆本当に楽しそうだ。

ぺんぎんたいそう (斎藤槙 福音館)

今日も元気に体操できました。簡単な伴奏をキーボードで入れるとメリハリが出ました。 自由閲覧用に、図鑑や写真絵本をたくさん持参しました。特に男の子が熱心に見ていました。久しぶりにやってきた男の子が、時間ぎりぎりまで絵本の読み聞かせをスタッフに頼んでいて、本当に読んでもらうのが好きなんだなぁと感じました。

うずらちゃんのかくれんぼ (きもとももこ 福音館)

絵本の中に隠れているうずらちゃんを探す子供たち。競い合うように、絵本に触ってうずらちゃんの場所を指さしてくれる。子供たちは探すのが本当に好きだと実感させれる。最後に親鳥の影が出てきて、「誰?」ときくと「にわとり、おかあさん」とかという言葉をポルトガル語で答えてくれた。読んでるほうが楽しくなる。

どこどこ ここ・ここ… (五味太郎 クレヨンハウス)

ひよこの2羽とお母さん(トサカが立派なのでお父さん?)にわとりが、「どこどこ?」「ここここ」だけのことばと絵の本。言葉がほとんどわからなくても大丈夫。レベル0の子が多いと聞いていたので、その子たちに向けた選書で臨んだ。ほんの少しわかる子が多く、中学生も3人いたので、内容の子どもっぽさが心配だったが、久しぶりだったためか反応も良くうれしかった。

おおきく おおきく おおきくなあれ (まついのりこ 童心社 紙芝居)

一丁目一番地の紙芝居。先生や通訳の方たちの声掛けもあり、小さな子供に混じって中学生も小さな声で「おおきく~」と声を出していた。

ぞうくんのさんぽ (なかのひろたか&なかのまさたか 福音館書店 大型絵本)

単純なストーリーだが、像とかばとワニと亀が最後に池に落ちて水遊び。今日のような初夏にピッタリ。絵の色もきれいで、大型絵本の良さが大きく出ると思う。他、シリーズの普通絵本が出ている。

ふしぎなナイフ (福田隆義 中村牧江 林建造 福音館書店)

16歳以上の子どもたちばかりのグループに読んだ。日本語を学び始めて間もない。動詞も少ししか知らないが、ページをめくるたびに歓声があがり、めいめい「まがる、切れる」など自動詞を口にしている。楽しいうえに日本語の勉強にもなる。お勉強っぽくならないように、さらっと読んだほうが楽しんでもらえると感じた。子どもの母語もばらばらで、通訳する指導者がいない言語もあり、なかなか厳しい状況です。選書に悩みます。

びっくりまつぼっくり(堀川理万子 多田多恵子 福音館)

まつぼっくりを持参して、水に入れて見せながら読んだ。16歳を過ぎても、松ぼっくりを知らない子どももいた。東南アジアにはないのだと、気がついた。

わらしべちょうじゃ (清水耕蔵 松岡励子 NHKサービスセンター 紙芝居)

日本語が難しいので、端折って筋だけを見せた。この話知っていると、知っている子が饒舌に筋を言おうとして、ほかの子どもや指導者が止めた。わかっているお話を聞くのも楽しいのかもしれない。You-tubeで見たそうだ。

 

わらしべちょうじゃ (中川大輔 赤木かん子 埼玉福祉会 紙芝居)

このわらしべちょうじゃは、日本語も平易で読みやすい。指導者から田んぼのよくわかる昔話をとリクエストされていたのでこの作品を選んだ。取り替えるという日本語を使って読み進めたが、状況は分かってもらえたようだ。

ティッチ (バット・ハッチンス 石井桃子訳 福音館 )

ティッチは小さい男の子。3人兄弟の末っ子.持っているものを比較するとお兄さん、お姉さんのよりすべて小さい。ちょっと切ない気持ちにになるが、手に持っていた小さな小さな種が成長して大きく育つ。子どもたちが理解してくれるか心配だったが通訳さんと大きい子どもたちはかなり日本語を理解しているようで最後まで見て聞いてくれた。次回通訳なしで「ティッチ」で読んでみようと思う。

【2回目】先週読んだので「主人公の名前覚えている?」と質問した。子どもたちは忘れていたけど「ティッチ」「メアリ」「ビート」と教えたら皆反復して覚えてくれた。絵本との距離が近くなったようで笑顔で聞いてくれた。 久しぶりに「あいさつの歌」からスタートした。歌も好きなんだなということがよくわかる。終わりも「帰りのあいさつをしてグッドバイで終わった。

にらめっこしましょあっぷっぷ (長野ヒデ子 童心社 紙芝居)

紙芝居を読み聞かせでなく絵を見せながら子どもたちと「にらめっこあそび」をした。みんなで動くことには参加しない女の子が楽しそうににらめっこをして遊んでくれた。男の子が絵本の読み聞かせや遊びで「もう1回1回」と言ってくれてとても嬉しかった。

自由に読む時間もお気に入りの本がある。安野光雅の「森のえほん」だ。森の風景の中に目を凝らすと動物が見える。一緒に探した。絵本の力を感じた一時だった。

いちごです (川端誠  文化出版局)

いちご百態…といった風情のいちごの様々な提示と共に、ただひたすら「いちごです」のことば。他、リンゴやバナナなどのシリーズがある。子どもたちは「わ~!」「お~!」「そうそう!」といったようすで見てくれる本。インドネシアからの子どもが、まだ全く日本語がわからない。今日の3冊も、ほとんど0レベルでも楽しめることを基準に選書した。そして、先週「おおきくおおきく…」の時に、その子にも「どうぞ」とやったことがきっかけで、みんなでエアーシェアーを楽しめたので、今日も「いちご」を選んで楽しんだ。

てんとうむしぱっ (奥田高文 中川ひろたか ブロンズ新社)

こちらも、てんとうむしやチューリップやしゃくとりむしと共に、一言オノマトペがあるのみ。どんなこどもも身近なものなので、とても良いと思った。

ごちゃまぜカメレオン (エリックカール 八木田宜子訳 ほるぷ出版 紙芝居)

作品の文章はそれなりに長いが、対象の子どもによってバッサリ切って読み聞かせができる。今日も小さい子供と来日間もなくで全く日本語がわからない子供もいたので、一場面2行ぐらいにして読んだ。それでも十分楽しめる。色の名前を言いながら「~ちゃんのシャツといっしょだね~」などと言ったら、その後は一色ずつ「ここにあるよ~」と大騒ぎで楽しめた。

Glocal Toyota 主催 BBQ大会で読み聞かせ

多文化子育て中の人たちが集まったBBQ大会で読みました。ザリガニ釣りをしたり、テントの中でやすんだり思い思いの時間を過ごしているひと時に、お話の時間も持つことができて幸せな一日でした。

きんぎょがにげた (五味太郎 福音館 大型)

2歳の子も、懸命に金魚を探します。一度読んだ後、5歳の男の子が妹や友達のために読んであげていました。見知らぬ子どもたちと友達になるため、最初の一冊に最適な本だと感じました。

おおきく おおきく おおきくなあれ(まついのりこ 童心社 紙芝居)

モンゴル人のママさんに読んでもらいました。読み方のアドバイスが裏に書かれているのを見て、紙芝居に興味を持ってくれました。お父さんお母さんと子供たちの「おおきくおおきくおおきくなあれ」の声が緑豊かな会場に広がりました。

かっぱのすもう (梅田俊作 渋谷勲 童心社 紙芝居)

バーベキューイベントの中で、ザリガニ釣りが楽しくて、紙芝居どころではない子どもたちは聞いていなかったが、大人が楽しんでくれました。紙芝居を読む場所と、時間はよく考えないといけないなと思いました。大人の中には河童を知らない外国人の方もいました。

びっくりまつぼっくり (堀川理万子 多田多恵子 福音館 )

まつぼっくりを持参して、水に入れて見せながら読んだ。一時間くらいすると、子どもたちが「ちっちゃくなったよ」と言って松ぼっくりを見せに来てくれた。実体験と絵本の世界がつながった瞬間だった。

おむすびころりん愛知