日本語とポルトガル語と英語で読んでみた絵本
読み聞かせ先の子どもたちは、年齢も母語もさまざまです。今日は、小学校低学年から中学生までの四人と少なく、母語(もしくは通訳さんとの共通言語)が英語とポルトガル語だけでした。
これはチャンスです!通訳さんに手伝ってもらい、1ページずつ日本語→ポルトガル語→英語の順に読むことにしました。絵本は「かいじゅうたちのいるところ」です。
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世界中で愛されるベストセラー絵本
いたずら好きのマックスは、おかあさんに「この かいじゅう!」とおこられて夕飯抜きで寝室に放り込まれてしまいます。するとその寝室に、「にょきり にょきりと きが はえだして、」…「すっかり もりや のはら。」 その後船に乗ったマックスは、もう一つの世界「かいじゅうたちの いるところ」にたどり着きます。さてさて、マックスはどうなるのでしょうか。家に帰れるのでしょうか?夕ご飯は?
この絵本は世界中で愛されている大ベストセラーです。映画にもなりました。お話はシンプルで、マックスは等身大の子どもです。そして何と言っても、繊細に描かれた不思議で少し怖い怪獣たちが魅力的!その魅力は読む子の年齢を問いません。
また、マックスが怪獣たちと歌い踊り遊ぶ場面では、言葉はなく絵だけです。子どもたちは、1ページずつ魅力的な絵を楽しみ、慣れ親しんだ言葉で聞きます。その様子は静かで集中していて、無理なくお話の中にいるようでした。日本語だけの読み聞かせの時とは明らかに違う反応です。読み手の私を通してではなく、直接絵本の世界に入ることができるからでしょう。
絵本が魅力的なこと。子どもがストレスを感じずに理解できる言語の翻訳版があること。
「かいじゅうたちのいるところ」は読み聞かせをする私たちにとって、この二つの条件を満たしてくれる、数少ない大切な絵本です。(ぶどう)
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