読み聞かせスタッフの派遣
私たちの活動の大きな柱は、外国にルーツを持つ子どものいるところへ、絵本の読み聞かせスタッフを派遣することです。
愛知県には日本語を指導する必要のある外国人児童生徒が9,000人余り(平成30年度現在)いて、その数は全国一です。母語も日本語の能力も十分でないため、学習やコミュニケーションに支障をきたしている事例が多く見受けられます。日本語及び学習指導を行う支援団体や自治体の数は増えてきましたが、その成果が十分に上がっているとは言えない状況にあります。
私たちは外国にルーツを持つ子どもの健やかな発達のため、低年齢のうちから読書に親しんでもらうことがとても重要であると考えました。特に絵本は読書活動の入り口として、大きな可能性を持っていると感じています。現在、日本語が母語でない子どものための読み聞かせ活動は少なく、その指導方法も十分には確立されていません。
私たちの活動が、外国にルーツを持つ子どもの言語能力を向上させるとともに、子どもの想像の世界を広げ、心豊かな人としてなってくれることの一助になればと、切に願っています。
活動目的
①外国にルーツを持つ子どもと親に、絵本を用いて読書活動に親しむ事業を行い、言語学習および書物への興味・関心を喚起すること。
②外国にルーツを持つ子どもと親の読書活動をサポートすることにより、これらの人々の家庭内・地域社会におけるコミュニケーションを活発にする一助となること。
活動内容
読み聞かせスタッフの派遣
読書活動促進のための教室開催
勉強会や情報交換の場の提供
お話し教室講師派遣
活動例
外国にルーツを持つ子どもが、就学に必要な日本語指導を受けている施設に出向き、読み聞かせ活動をしています。「にゃあにゃあ」「ふわふわ」などという日本語独特のオノマトペも、絵本を用いることにより楽しく学べます。
ブラジル人学校に、読み聞かせスタッフを派遣しています。体を動かしながら楽しめる紙芝居や絵本が人気です。読み聞かせの後は、自由に子どもに絵本を選ばせ、読書を楽しんでもらいます。子どもの進路は様々ですが、幼少期に少しでも日本語の音に馴染んでほしいと願っています。母語であるポルトガル語も尊重するため、ポルトガル語の絵本も持参しています。